こんにちは、臨床心理士の北田義夫です。
今日は、
「心が病む」とはどういうことなのか、
実際の生活に表れてくる現象を
一般の方向けにアレンジした
説明をしますね。
(専門家の方には物足りない説明となりますが、
あしからず)
北田の説明は簡単です。
ずばり、
状態の程度を示す針が
両極端に振れることです。
ここで大切なのは、
「病むこと」と「病気である」ということは
本質的に違うということです。
一時的に病んでいたとしても、
元に戻れる場合は病気ではないのです。
針が両極端に振れていても
1から2週間して真ん中あたり、
いつもの自分に戻れれば問題なくOKです。
「先週は調子悪かったけど、
今週末あたりから戻ってきたぞ!」・・・
これは普通のことで、
調子の一定の人はいません。
波があって当然なのです。ご心配なく。
ここで、
「極端さ」に焦点を当てて説明しますね。
睡眠について:
眠れないと、人は病気ではないかと心配します。
逆に「いくらでも眠れるわ!」という
過剰な眠りもここでは問題となるのです。
食欲について:
一般的には食べれなくなる(食欲不振)と
病気と考えますが、
いくらでも食べれるという過剰な食欲も
問題であると考えて下さいね。
活動性について:
だんだん元気がなくなり活動性が下がると、
周囲の人は心配し始めます。
最終的には
ほとんど動けなくなる人も出てきます。
その一方で全く正反対の、
疲れを知らずに働き続ける状態(+)
というのも過活動と
言って問題があると考えます。
程度を示す針が過剰に振れた状態こそが
「病んでいる状態」、「調子の悪い状態」と
考えて下さい。
それが1・2週間たっても元に戻れない、
程度の針が±の両端から中央に戻れない状態が
「病気である」と判断するうえで
一つの目安になります。
北田は、
この針の極端な振れと吟味する期間を
経験上1・2週間と言っていますが、
医師が診断するマニュアルでは
長い期間を想定しています。
ただ、早期に介入することで
多くの人が短い治療期間で癒され
慢性化することなく再発率も低いのが
北田心理相談室での実感です。
ここでお話ししたことは、
1つの目安であって絶対的な尺度ではない
ことを最後に付記しておきます。
正確な病気かどうかの判断は
医師しかできません。
しかし、この目安こそが医者にかかった方が
良いのかの拠り所になることは
間違いありません。
1・2週間経っても元に戻らない場合、
特にいつもと違う感じが
自他ともに感じられる場合は、
かかり付けの医師(内科・産婦人科など)に
相談されることをお勧めします。