うつ病の診断を受けたが、なかなか治らない貴方へ:感情編

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うつ病の診断を受けたが、なかなか治らない貴方へ:感情編こんにちは

・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
臨床心理士の北田義夫です。

今日は、「うつ病と診断されたが
なかなか治らない貴方へ」と題して
感情編を臨床の現場での経験を
元に綴っていきます。

うつ病を抱えた人が、
なかなか治らない状態のことを
私は、箱の中に閉じ込められた人を例えて
講演やセミナーの中で説明します。

この箱は、硬い強固な
壁から出来ています。

そう考えると
周囲が見えなくなるといった事態が生じ、
併せて壁から来る閉塞感のために
身動きが出来なくなる現象が
誘導されていきます。

「色々なことが客観的に考えられなくなる」
「自分の考えが現実的にあっているのか検討できない」
「一つの考えに固執する、こだわり思考」
「俺はもダメや!という・・・・・
過去・現在・未来を貫く自己否定」
など

これらは、箱の中に押し込められているから
生じる思考障害です。

うまく機能しない職場で働く人間にも
これと共通した状態が生じています。

箱に押し込められた状態は、
閉塞感から、思考障害以外に
身動き出来ないという行動障害も
生じさせます。

特に行動障害には、
「言葉が上手く出ない」といった
健康な人には理解し難い現象が
生じることもあります。

自分のこうした変化に恐れ慄き、
ストレスが生じて一時的に歩けなくなった人の
事例も数多く経験しました。

今回扱いたいテーマは、
ずばり「感情の不良債権化」です。

箱の中に押し込められたうつ病の患者さんは、
端的に言うと、ストレスから感情が
表現出来なくなるのです。

そのため、本来は外に吐き出すべき感情が
内に「」現象が生じます

これだけならまだしも、重篤な場合は
この辛い感情を吐き出す代償行為として
重い石を付けて浮上しないように心の底に沈める
ことが無意識的に行われるのです。

こういった本来の外向き向きの働き(吐き出す)が
阻害されることで、辛い感情を押し殺すことて
直面化させまいと心の底に沈める
内向きの働きが強化されます。

結果として処理されるべき感情が、
積み残されて、処理されずに時間は流れるのです。

このことを「感情の不良債権化」
表現しました。

でも未消化の課題は
いずれは処理を迫られる時が
必ず来ます。

人生の危機が訪れると
人は、揺れるし
古傷が痛むもの。

愛する人との別離、うつ病といった心の病や
対人関係の不和などにより不良債権が浮上します。

このきっかけは悪いものばかりではなく、
子供の巣立ちや自分の退職により
荷下ろした安心感から
生じる事もあります。

未処理の債権は必ず回収されるのです。
「人生はどこかで帳尻が合っている」と言われる所以です。

ある時期に、感情の債権は回収されないと人生が
立いかなくなるのです。

この抑圧された感情の処理を円滑に進めるのが、
北田心理相談室の役目です。

感情の不良債権を、
膨らまないうちに処理するためには
大きく2つの段階があります。

最初は、人が閉じ込められている箱の壁が
倒れる段階です。

倒すのではなく勝手に倒れることで、
気づきや発見がもたらされます。

心理学では洞察と言いますが、
これが起こるには心身の「緩み」が必要なんです。

私は「緩やかな流れに乗れば、
見えないものが見えてくる」という言葉を
スローガンのように掲げて皆さんに説明して
いますね。

自分が置かれている状況を
明瞭に見える現象を
箱の壁が倒れると
イメージすれば
分かり易いです。

そのための最低条件が
なんです。

2つ目は、感情が内側(心の底)から
外側に向かって再浮上させても、
持ちこたえれるだけの仕かけ作り
の段階です。

私は、患者さんと共同実験チームを作り
「企て」と称した”今出来ることに特化した試み”を共に
やっていきます。

ここでは「責任は半分づつ」・
「失敗はなく、あるのはデータだけ」・
「旨くいかなければ誤差を修正するだけ」という
心理教育を徹底することで、行動することへの
恐れが低減していきます。

最終的に、サポートを受けながらでも
些細なものであれ成功体験を重ねることで
自己治癒力が活性化されていきます。

そうなると感情の不良債権の再浮上に
耐えていけるシステムが完成します。

「緩み」が加速し、機がまさに熟した時に
無意識的に抑圧された感情が
一気に表出されていきます。

これって、「降ってくる」といった表現が
まさにぴったりです。

本人の無意識の範疇で、それが起こります。
「何で言うたんやろうか」と当人が驚くことも
しばしばです。

これが北田心理相談室では、
日常的に起こっています。

起こすのではなく、起こるのです。
これが、カウンセリングの醍醐味です。

では今日はここで終わります。
最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました

3日間に渡って構想を練ったブログです。
如何でしたでしょうか。

質問・ご感想は、こちらからお願いします。

北田義夫のプロフィール
北田心理相談室
をご参照下さい。

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一度チャレンジしてみて下さい。
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では、失礼します。

明日もきっと幸せな一日

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