こんにちは
東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。
今日は、「うつ病の診断:医師は
どうやって判断するのか」と題して
お話します。
日本では、すべての疾病(病気)について
ICDという国際疾病分類に基づいて医師が診断を
下すことになっています。
これによって、客観性と普遍性を保つことが
出来ると言われています。
精神疾患、例えばうつ病の診断の際にも
患者さんの述べられたり、訴えられたりする
主観的な症状・・・精神症状・身体的な症状の
ほか、表情や仕草などの外的な変化も・・・
客観的な症状として捉えて、
ICDというガイドに沿って診断が下されます。
ICDに基づく診断は、一般的に記述的診断
と言われています。
従来からの伝統的な精神科の診断にあたります。
ところが実際は、一部かどうかは判断出来ませんが
精神科医は、DSMと言われる精神疾患の診断
及び統計のためのマニュアルを使用しています。
DSMは外見的な兆候や問診のみで診断するため、
極めて表面的な診断になりやすいと言われています。
その結果、問診が浅くなり病気のヒストリーが
見落とされたり、抜け落ちていたりするなど
その後の治療に禍根を残すことが
生じることも必然的に起こります。
医師の著す書籍には、
一長一短があると書かれていますが
私自身はDSMよりICDを使うべきだと感じています。
しかし、これは所詮戯言にすぎません!
医師しか診断は下せないのです。
精神疾患は身体の疾患と比べて
単独の病名であるとは限りません。
ですから、複数で複合的な診断が下されることも
多いのでマニュアルのような簡易なもので
機械的な判断を下す現実に違和感を
正直感じてしまいます。
時間経過とともに病名が変化することも
あるだけに、この重要な診断が
機械的になされていると
するなら、
今まで本ブログで書いてきた
問診の甘さからくる誤薬や診断の
抜け落ちは当然の結果生じていると
思わざるをえません。
あるベテランの精神科医から、
ご指導頂いたお話ですが
「精神疾患は診断に時間がかかる
から・・・」
だから、暫定的な
「とりあえずの診断」を行い
治療を行いながら、経過を見て
改めて診断し直すことで「確定診断」が出る
こともそう珍しいことではないとお伺いしました。
時として、確定診断まで10年を超えるものまで
あるということには、正直ビックリです。
分かりやすく言えば、うつ病が躁うつ病だった
ということはよく起こることだそうです。
専門的には、「うつ病エピソード」が
確定診断時には「双極性感情障害」だったと
記述できます。
ですから、暫定診断時からの抗うつ剤の使用は
臨床現場で数々の弊害を見るに付け、
リスクの高いものであると
感じています。
うつをはじめとして心の病が、
なかなか治らない貴方には、
セカンドオピニオンをお勧めします。
その際のお医者様の選び方のポイントや、
お伝えしなければならない情報は、
アドバイスいたします。
お知りになりたいことや質問があれば、
お答えしますので、本ブログの
「お問い合わせ」からどうぞ。
今日は、「うつ病の診断:医師はどうやって
判断するのか」と題して気の向くままに綴りました。
あるベテラン医師の話も言及しましたが、
この方は、お名前は伏せておきますが
その世界では、有名な方です。
それだけに、この言葉が意味するものは
大きいものがあります。
なかなか治らないあなた、一度本ブログを
じっくりと読んでください。
貴方が知らない世界が、
そこには広がっています。
ここまでお付き合い頂き、感謝です。
またお会いしましょう
明日は、きっと幸せな一日