人間関係の心理学:伝える事・伝わる事

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人間関係の心理学:伝える事・伝わる事皆さん、こんにちは

愛してま~す!

北田心理相談室の臨床心理士北田義夫です。

この『愛してま~す』という挨拶に
皆さん面喰らっていると思います。

でも、僕はセミナーでも講演会でも、
硬い感じの法務関係者向けの研修会でも
この挨拶で始めています。

内心はドキドキですが・・・・

緊張感の高い場所ほど、
笑いの渦が少しずれて起こります。

何故かと言うと、
場の雰囲気が和むからです。
緊張しているときは、
人間は退行を起こします。

くだらないことがやたらと受けるんです。
下ネタにもやけに反応します。

こんな場面では、
みなさんの「えっー」という顔を
楽しみながら、ゆったりとお話しますと、
みんな安心したようにリラックスし始めます。

そして、あとは勝手に私のお招きする世界に
入って来られます。

そうなると、こっちのものです。・・・

2週間前にお会いしたお母様の
2回目のカウンセリングが昨日ありました。

その時間わずか20分間で終了しました。

同伴されたお父様が
不思議そうに僕の顔を覗き込むように

「何があったんですか」と
冒頭に言われました。

カウンセリングから帰ってきた夜から、
妻と子供の関係が好変したとのこと。

不思議でたまらんと思われたお父さんが、
その訳をつき止めたろうと思い
来所されたとのこと。

保育所の園長からも
ちょうどその1時間前に、
関係が全く変わったんですが・・・

「北田先生、今回は何を振ったんですか」と
何か特殊な粉でも蒔いたかのような質問を
笑いながらされてました。

このブログでも紹介したり、
6月の家族セミナーでも話題にした、

『伝えること』と『伝わること』の違いを
お伝えしただけなんです。

お父さんには以下のことをお話しました。

「お母さんは一生懸命子どもさんと
向き合われていました。

まずそのことを
僕は出来るだけの労をねぎらいました。」

ただ一つ、
お母さんが伝えたい事と伝わることが、
残念ですが、大きくずれてましたね。

お母さんは、
子供のためにと想い
細々したことを先々に言うことに
終始されてました。

不思議なことに
娘さんに伝わることは、

それとは裏腹に
お母さんが常に感じている(元から持っている)
不安感が

子どもに伝わっていたんです。

そのことを自分で
カウンセリングの中で発見されたことで
子どもの感情を少しも受け止めていなかった
事に加えて、自分が毒気を放出していたと
気付かれました。

僕から申し上げたことは、
「”ゆっくりしゃべる”
”余計な力を身体に入れないこと”」
の2点だけです。

何かをするのではなく、
在り方が問題ですという言葉で
お父さんの顔色まで変わりました。

この間20分、
最後は3人ともとても温かい気持ちに
包まれました。

このように、
今まで見えなかったことが見えるようになる
ことがカウンセリングの醍醐味です。

決して聴いてもらってるだけでは、
これは起きてきません。

相互のコミュニケーションが生命線です。

色々な人が北田心理相談室を訪問され、
真摯に自分に向き合われる経験を通じて
変化していかれます。

僕が化学変化を起こすのではなく、
あくまで『触媒』です。
変化を促進させるだけのものです。

自分自体は
変化を起こしませんし、
起こさせません

緩やかな流れに乗って、
見えないものが見えて来るのは
あくまでも、相談される人自身の力です。

今日も色々な人のドラマに
立ち会わせて頂いてます。

明日もきっと幸せな一日・・・・

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