こんにちは
東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。
昨日は「ひきこもりに対する家族アプローチ」
についてお話しました。
今日からは、「うつ・ひきこもり支援に重要な達成感の連鎖」
についてお話します。
負のスパイラルからの脱出をもたらすには、
大変重要な考え方があります。
ここを間違えると、本末転倒になります。
全ては上滑りし、
「理論だけの陳腐なものになる!」と
言って過言ではありません。
最終的には受身の当事者が育つだけで
うつやひきこもりの体験が決して
その方のその後の人生に生きて
いかない結果となります。
それは、『脱出させるのではなく、
勝手に脱出が行われる』という
北田の治療カウンセリングの
真髄にあたる言葉です。
まさに、変化は起こすのではなく
結果として『もたらされる』
適切なアプローチをすれば、
家族の変化と当事者の変化は
並行しリンクする現象が生じます。
(パラレルプロセス)
家族、特に当事者にとっての
キーパーソンが落ち着き始めると、
しばらくして一番苦しんでいる当事者に
好変化の兆候が出現してきます。
それを大切に守り育てていくことが
出来るならば、その兆候が変化として
明確に御家族の皆さんの前に現れ出すのです。
しかし、この原理を正しく理解する専門家の
サポートなしでは変化の兆候を見逃して
しまうことが慢性的な課題を抱える
家族に多く見られます。
何故なのかは理由は明確です。
慢性的な状態が続き、
焦りのために小さな変化だけでは
兆候と受け取れるだけの精神的な余裕が
生まれてこないのです。
そこで、私は
決して何かをするのではなく(Do論✖)、
家族をはじめ周囲の人の在り方に(Be論◎)
”違い”を作るという
アプローチを提唱し
ています。
変化ではなく、自分に足らないものを
『付加する』という付け足す感じなのです。
それは、カウンセリングを受けた保護者が
当事者への”まなざしが変化する”と言われるほどです。
その第一段階が「言葉化の作業」です。
ノートに「自分の想いを書いて頂く」ことで
患者さんや周囲の保護者のお気持ちに
”違い”が勝手に生じます。
まるで、氷が解けるかのようにです。
このノートを使ったカウンセリングによって、
ある患者さんは「言葉にしないと心が
萎縮し、なえる」と表現されました。
心が萎縮しないようにするために
まずは、家族のキーパーソンにあたる人が
「自分の思いを言葉にする体験が何を生むのか」
ずばり、理屈抜きでやってもらうのです。
周囲の家族が出来るようになってきたら
当事者自身もいずれ私の前に現れて、
同じ作業が出来るようになるのです。
これは、時間の問題だけなのです。
言葉化が出来ることで、
もたらされる効果は理屈を場外に
追いやり問題外にまでしてしまいます。
これこそが、心の内容を「視覚化」する
作業に他なりません。
そうなりますと、
心身の症状に無意識に
表さなくても済むのです。
だって、言葉として表現できるからなんです。
だから多くの悩める方々が
全国から新宿や上本町に最後の望みを
かけて来室されています。
この極めてシンプルな原理で、色々な症状を持つ方々に
心理カウンセリングやコーチング・メンタリングを提供しています。
実は、写真の様に”命の最前線に立つ”
専門職の方にもPTSDや燃えつき防止研修を
提供しています。
今日は、「うつ・ひきこもりの家族支援:
達成感の連鎖①」と題してお話ししました。
如何でしたか。
分からないことや疑問点などは、
本ブログの「お問い合わせ」から
お申し付けください。
実は今月末に新宿溝口クリニック4Fの
セミナールームにて北田の第6回家族セミナーが
行われます。
日時:2月28日(土)15時から16時半
内容:「うつ病やひきこもり(不登校)を抱えた家族の役割」
参加費:1家族当たり千円
*溝口徹院長の格別なご配慮にてこの参加費で実施しています。
北田を生で見て確かめたいとか、
相談をしたい人は是非お越しください。
毎回終了後には、相談会が自然に発生しています。
こちらのお申し込みは、
本ブログの『お問い合わせ』か
新宿溝口クリニックにFAXを入れて
頂きますと有難いです。(03-3350-6998)
ここまでお付き合い頂き、有難うございました。
また、お会いしましょう。
明日はきっと幸せな一日