薬は医師との共同戦略の中で選択する:両者のすり合わせが不可欠

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薬は医師との共同戦略の中で選択する:両者のすり合わせが不可欠 

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皆さん、愛してま~す!

北田心理相談室臨床心理士の北田義夫です。

今日は、うつ病治療の2つ目の柱である
薬物療法について綴ります。

臨床の現場での経験と実感を述べます。
あくまでも私論ですので、
医学的なエビデンス(証拠)には
欠けるかもしれません。
それだけはご承知おき下さいね。
でも多くの、経験に裏付けされたお話です。

「休養」の次は、
カウンセリングと言いたいところですが、
第2選択は現在の医学のレベルでは
やはり薬物療法が該当します。

ただし、身体にとっては異物であるので
副作用の問題は不可避の問題です。

睡眠導入剤にせよ、
抗うつ剤にせよにせよ、
症状の変化に合わせた量と種類の選択
適切ならば、改善は加速度的に進みます。

私も多くのケースで、
薬物療法に後押しされた経験を
数多く持っています。

その一方で、、睡眠導入剤や抗うつ剤を
減薬することを医師にお願いすることを提案し
症状が治まり、生活のQOLがアップした
ケースは、山ほどあります。

なぜここまで、
気を遣いながらお話しするのかといえば、
私たち臨床心理士はお薬を扱えないからです。

医師が処方することができるので、
患者の皆様には、医師との相談を提案します。

本来症状の変化に合わせた
薬物の調整が必要なのに、
ひどい場合は、
症状の変化のチェックもないまま診察が終了し
前回と変わらない薬物が投与されてしまう。

その結果。通常は薬の過剰投与が生じて、
症状改善が反対に妨げられていることが
多々見られます。

量が足らないケースに遭遇したことは、
ほとんどありません。

長期間専門の医師が治療しているのに
改善が見られるどころか、むしろ悪化している
ケースの患者さんが最近北田心理相談室に
最後の望みをつないで来所される人が
増えて来ています。

具体的には、睡眠導入剤が残っているために
朝の不調感が起こっている時などは、
減薬や調整によりメンタル面だけでなく
生活の質までもアップします。

これって結構あるんです。

さらに酷い場合は、
うつ病と双極性障害(躁うつ病)
エピソードの違いをしっかりと問診の中で
把握されているのか疑いたくなります。

患者様から山ほど聞いてきたお話です。

どの程度自分の病気のヒストリーを
(エピソード)を把握して頂いてますか、
とこちらからお尋ねしたところ、

全く聞かれていないとか、
自分の言いたいことしか言わないで
患者の方から質問が出来ない状態である
と答える始末。

例えばこういったケースでは、
正確なエピソードの把握がないため、
薬の選択が明らかに間違っている
ケースが見られます。

問診が足らないために、
エピソードの把握が甘く
躁的なエピソードが見落とされている
ケースなどがそれにあたります。

人間誰だって、
うつ的な落ち込み状態の時しか
医者に通いませんよね。

決してハイなとき(躁的状態)では、
診察を受けることが皆無のため、
この躁的エピソードが見落とされてしまう。

分かるような気もするのだけれど・・・・う~ん

躁うつの両方ある状態なのに、
うつの状態しか把握してないために
何が起こっているのか!?

この時に、抗うつ剤が間違って使われると
うつ状態とハイテンションの躁状態が
急速に入れ替わっていく
ラピッドサーキュレーションという
対応の難しい症状に変化していくケースを
私は山ほど経験しています。

こんな時は、
まず症状の変化のエピソードを時間の流れで
整理していく作業が求められます。

その時々で投与された薬物も同様に
整理していくと色々なことが見えてきます。

しかし、
うつと躁が急速に交代するようになると
カウンセリングを行う側に肝の据わった
サポートと熟練した経験が必要になってきます。

状況分析力が複眼的な視点から求められるます。

以上、薬の使い方については
「医師との共同治療戦略」であるという
考えをベースにお話しました。

かなり専門的になってしまい、
難しく感じられた方も多いかと思います。

薬をめぐる臨床現場の混乱を
たくさん見てきたものとして、
皆さんには、しっかりと担当医と話し合う
必要性があることをお伝えしたつもりです。

次回は、
いよいよ3番目の柱であるカウンセリングに
ついて綴ります。

長くなりましたが、
最後までお付き合いくださり感謝です。

では

明日もきっと幸せな一日

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