うつ病の治療カウンセリング:診断面接の在り方

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うつ病の治療カウンセリング:診断面接の在り方こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病治療のカウンセリング
:」と題して北田心理相談室で実際に
行っている認知行動療法を駆使した復職支援
プログラムの導入前の重要なチェック
ポイントについてお話します。

大前提としては、ほぼ治療面接が仕上がっており
復職を視野に入れた取り組みが始まる前に
当事者の意思確認とともに検討します。

端的に言うと、認知行動療法が適しているか
どうかを診断面接において判断するということ
になります。

私の場合は、誰でも認知行動療法でいく訳では
ありません。

気を付けなければならないのは、
認知行動療法によりかえって無意識が
溢れ出し収拾がつかなくなる方もいるので
患者様の状態をしっかりと冷静に吟味することが
必要となります。

そこで、2回から3回の診断面接が
必要となります。

チェックポイントは以下の通りです。

①「」の有無

眼の前の状況をしっかりと受け取れているかは、
知的な理解力にかかっています。

②「」の有無

自分の想いや事実を言葉を使って表現する力が
ないと相手には伝わりません。
北田の認知行動療法では、
”のプロセスと呼んでおり
とても重要な能力となります。

③「自己観察する能力」の有無

例えば、調子の良い自分と悪い自分との違いは
どこにあるのかなどを自分の言葉で表現出来るには
自分自身を観察出来るだけの力が根底に必要となります。
常に自己観察の課題は出るので、この力は不可欠です。

知的で言語化する力の総合体とも取れますが、
ここではあえて分けて表現しておきます。

④「プログラム実施に向けた土台作り」の可否

心のベースラインを引き上げるための
(光・ゆっくり・ゆるむ)
じっくりと積み重ねることが出来ないようでは
復職プログラムを成し遂げる力は期待できません。

⑤「治療契約」の締結

④まで順調に進んだとしても、
この段階が達成できないとプログラムの
枠組みが安定しないので、すべて上滑りします。
内容的には、月何回、実施時間の固定などを
図ります。

毎回毎回「ホームワーク」という宿題が出ます
ので、これに取り組む意志確認も必要となります。

最終的にはカウンセリングの構造自体が、
相談者がイニシアチブをとる形となるので
治療契約の中で、相談者とカウンセラーとの間に
齟齬が生じないように、治療契約という形で
強い枠を作ってしまいます。

始める前から、覚悟がないと認知行動療法による
復職プログラムは機能しません。

それだけに、動き始めると丁寧な基礎作りが
時間の経過と共にプログラム自体の効果に相乗され
加速感が出ていきます。

本日は、「うつ病治療のカウンセリング
:診断面接」というテーマで北田心理相談室で
実際に行っている認知行動療法を駆使した復職
プログラムの導入前の重要なチェックポイントに
ついて綴りました。

認知行動療法が適しているかどうかを
診断面接において判断するだけではなく、
実は安定する枠組みを作ることで
相談者()を守りながら
ゴールに向かうことが
可能となる優れたプログラムと言えます。

ここまでお付き合い頂きまして
ありがとうございました。

如何でしたか?

何か分からないことや疑問点があれば、
本ブログの「お問い合わせ」からどうぞ。

ここで、北田心理相談室に関しての
質問や予約に関してのご相談も
お受けいたします。

また、お会いしましょう

明日はきっと幸せな一日

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