こんにちは
東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。
今日は、「うつ病はなぜ自殺をひきよせるのか①」と題して、
北田心理相談室で実際に
経験したなかで実感
しているうつ病と自殺の関係に
ついて2回に分けてお話します。
私は東京新宿と大阪上本町で
開業しながら、法人さんを対象に
職場の心の相談室の臨床心理士として
メンタルヘルスの相談業務と組織の
マネジメントを契約という形で
担当しています。
そこでは、数多くのメンタルヘルスの
不調者のお悩みに関わって来ました。
現場の実情に合わせながら
ベストなレベルにまではなかなか
到達できませんが、ベーターな選択を
お手伝いするところまでは何とか
達成できているのではないかと
思っています。
しかし、私の元に情報が上がって来ない
ケースで自殺という取り返しのつかないケースが
発生することが残念ながら起こります。
こうした時に、脳裏をかすめるのは
「御縁があればきっと違った結果を選択されて
いたのではないか」という想いです。
以下は、自殺未遂から生還された方との
カウンセリングを通じて自殺者の心理を学ばせて
頂く契機となるエピソードと私の想いです。
当初は「死にぞこない」という
センセーショナルな言葉でご自身を
表現されるほどの痛々しさを持った方が
カウンセリングの進行とともに思考障害が
解除されてお気持ちが落ち着いた頃の出来事です。
ある時、ご自身が自殺(飛び降り自殺)を
決行した場所をご覧になって発せられた言葉が
印象的でした。
それは、今なら「あんな高いところから
飛び降りたら痛いんやん!!」と思う。
・・という言葉です。
”えっ”私は当初は耳を疑いました。
痛い!・・・「そんなんで済まへんやろうー」
何それ!!!
これが、自殺をトライした人のまさに心理です。
とにかく何かに取りつかれたように、
後先は考えられなくなり
とにかく楽になりたい
「一心」にダイブ
警察関係の方から聞いたお話しですが、
自殺者の多くは、ためらい傷や途中で引っ返そう
としてもがいた痕跡があるようです。
「思わず逝ってしまった」というのも、
多くあるとのこと・・・これがうつの症状や
うつ病の怖さなんです。
自殺者のなかでうつ病を抱えた人は
高い割合で含まれるといいます
病気のために、症状のために
常軌を逸した行動が引き起こされる
としたら、皆さんはどのように思われますか。。
でも最後の究極の場面では、
自分を取り戻す瞬間が訪れるようです。
もがいても、もう手遅れとなり
逝っちゃう人が多くいる現実を知るにつけ
死なないですむ人を「助けたい、なんとかしたい」
とつくづく思うのです。
エピソードに挙げた方のその後です。
すっかり元気を取り戻されて、
新たな人生を歩み出されて
最後の面接場面のこと
彼は、僕に次に言葉を残されました。
「俺、北田先生に会えて人生を取り戻したゎ。
たぶん、死んで棺桶に入るときに先生のお顔を
最後に思い出すと思う」と言って、
私の顔をまじまじ見つめて、
手を握られました。
涙がぼとぼと両者の手にしたたり落ちる。
「そんな時に思い出さんで良いわ!」と返すのが
やっとの私です。
本当は、死にたい!なんて思う人はいません。
究極のところは、みんな生きたいのです。
昨年度、日本臨床心理士会が東京都の受託を
受けた関係で私は都内5箇所の事業所や
医療機関で無料で自殺防止研修会を
実施しました。
そこでは、色々なところでSOS信号を発して
おられる人の数に驚きました。
「みんな生きたい」と強く思われている現実に
心打たれました。。
でもうつ病などにより、症状に翻弄されて
追い込まれた末に”トライ”される。
これが悲しい現実です。
北田心理相談室で、今日もたくさんの
相談者とお会いしました。
生きづらさを抱えた人もたくさんおられます。
そのような方に、私が投げかける言葉が
「僕は生きている人専門です。死んだ人には
対応できへんから」
このメッセージには多くの願いを込めています。
・・・「だからこそ今出来ることを
一緒に積み重ねていこう」という
メッセージに呼応される人は
実に多いです。
今日は「うつ病はなぜ自殺を引き起こすのか①」と
題して自殺に対するカウンセリングの現場で
感じていることを思うままに綴りました。
如何でしたか。
何か分からないことがあれば、
本ブログの「お問い合わせ」から
質問などを受け付けます。
東京・大阪の北田心理相談室に関する
お尋ねにも対応いたします。
遠慮なくどうぞ・・・あなたが知らない世界を
体験することが出来るかもしれません。
私は、その水先案内人です。
特に”生きづらさ”を感じている人は、
この機会に体験カウンセリングに
来られるのも良いかも
しれませんね。
見えないものが見えてくることで、
生きている実感を得る機会と
なるかもしれません。
ここまでお付き合い頂き、感謝です。
またお会いしましょう
明日は、きっと幸せな一日