うつ・ひきこもりの専門家、
臨床心理士の北田義夫です。
今日も引き続き、ひきこもりの改善事例をお伝えします。
<3ヶ月で、母親のエゴが息子の問題を引き起こしていたと
自己洞察を生みだした感情の焦点化事例>
・家族構成
三重県在住
父:65歳
母:60歳(Bさん)
長男:31歳
・北田のことを知ったきっかけ
県が主催する精神保健従事者研修会に母親が参加して北田と出会う
・北田に会うまでの問題
高校卒業後、勉強もしないのに何故か大学受験を
毎年の記念行事のごとく繰り返しているだけで、
家から出ない生活を繰り返していた一人息子に悩んでいた。
・改善のポイント
☆息子が本当は何を望んでいるのかを、
日々の記録を通じて考えることをカウンセリングの中で繰り返しました。
・改善後の変化
☆母親自らが心理学の原理を学ぶことよりも、
彼の気持ちに添うことの大切さに気づき始める。
家族の課題が浮き彫りになるにつれて
家族機能の修復に意識が向けられるようになっていった。
<概要>
高校卒業以来、働くことなく毎日の大半をゲームに没頭する。
勉強するわけでもないのに有名大学受験を
執拗に繰り返す息子の問題を抱えたBさん。
当初はBさんはカウンセリングを自主的に学ぶなど
「息子のために頑張っている」と良き母親を強くアピールしていた。
北田と出会った頃は本質的なテーマには一切触れず、
お祖母さんが甘やかすからと他罰的な言動が多かった。
子供の気持ちに焦点化する記録を素材にしたカウンセリングの結果、
「息子の為に」という言葉の裏には、
「私の為(私の見栄の為)」&「世間体」の為であり、
子供は私の犠牲者であったと気づき始める。
それと同時に、母子一体型で父親不在の家族に
変化が現れ始めて、
息子と父親が人生を語り合う場面が出てくるなど
家族の健全化に向かって
好変化が出現し始めた。
その後2年経過して、彼は就業に至った。
今は結婚し独立し親子3人で幸せに暮らしています。
家族のキーパーソンである母親の変化は、
周囲の家族やがては当事者に大きな変化をもたらします。
そうした変化を動画で説明しています。
ご覧頂けると幸いです。