ひきこもり脱出のターニングポイントとは

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「ひきこもり脱出のターニングポイントとは
と題して北田心理相談室で
実際に行っている認知行動療法を応用した家族
支援において”ひきこもり脱出の可否を握っている
ポイントについてお話します。

巷に、「エッセンシャル思考」という本が
話題に上がっているようです。

これは最小限度の努力で、最大の効果を導き出す
という思考法のようです。

北田のやり方は、そのようなスマートな
手法ではなくむしろ泥臭い方法です。

しかし、粘り強く続けることで確実に成果が
時間の経過とともにもたらされます。

北田は、約10年ほど前から
エッセンシャルプロセスと命名した
手法を提示して不登校・ひきこもりの
家族支援に関して「考え方やアプローチ」を
具体的にセミナーなどでお話ししてきました。

エッセンシャル・プロセスという言葉自体は、
欧米で開発された”対立”や”葛藤”などを解消
するための「コンフリクトマネジメント」、
「ミディエーション」の第一段階の
ことを示す言葉です。

私は公立中学校の教員やプロの臨床心理士として
悩める家族を数え切れないほど見てきました。

その中で得た知見を整理しながら言語化する作業を
通じて、ゆっくりですが形が出来ていきました。

それが近年、体系化されてまとまりを持ち
家族だけでなく、会社や団体という
組織のマネジメントにも
応用できるようになりました。

それが、今回紹介する
「エッセンシャルプロセス・マネジメント」(EPM)です。

今日はその中でも
「ひきこもり脱出のターニングポイント」について
親、保護者の在り方の
重要性について説明します。

世の中の風潮として、ひきこもり支援に関して
当事者に何をなすべきかというDO論は多いですが
親の在り方(BEING論)を具体的に説くものは極めて
少ないのが現状です。

特に長引くひきこもり状態のなかでは、
思考が柔軟性を失い行動障害まで併発し
分かってるけれど、動けない状態が生じて
しまいます。

こうした当事者や家族にとって、
前述した「べき論(DO論)」ではますます混迷を
深め泥沼へ突入していきます。

しかも支援者の多くは、それを良かれと
信じ切ってやりきろうとするのです。

こうなると成果が出ないので
悪循環の繰り返しだけが印象に残り
絶望感や疲弊感のみが積み残っていきます。

悪意がないだけに、
このことによる弊害は甚大です。

しかも支援者の多くは、
この構造に気づいていません。

イソップの童話ではありませんが、
「○○しないとだめだ」という”北風”的
アプローチではこうした事態では
上手くいくはずがありません。

ここで私は、認知行動療法のアプローチとして
紹介していますが、実際は精神分析の考えを
応用した”太陽的アプローチ”を指示し
「この現状の中で出来ることは何か」を
共に考えながら、EPMの第一段階に
入っていきます。

ここで大切なのなは、混乱している家族に
難しい理屈はいらないということです。

私は、ここで家族特にキーとなる人物
(多くは母親)が精神的にゆとりを持つことを
目標として提示します。

母親が落ち着くことで、
その落ち着きが当事者に伝播する
家族機能の第一歩を取り戻すことを
当初の目的にするのです。

そのために具体的に何をすれば良いのかを
小中学生でも出来るノウハウに落とし込んで
説明します。

これを心のベースラインを上げる3大ワークと
呼んで継続するように、カウンセリングの中で常に
チェックしていきます。

実際の支援の現場では、
「落ち着きなさい!」と言われても
思考障害や行動障害という”うつ的な状態”に
陥っている母親に通じるはずがありません。

このワークを無理なく繰り返すことで、
自然に心のベースライン(安定感)が高まり
親の、特に母親の安定感を中心として家族機能を
取り戻す契機となるのです。

これに引き続いて、母親の落ち着きが
どうして当事者につながっていくのかは
前回に引き続いてYouTube動画をご覧頂きたい
と思います。

パラレルプロセスという人間関係の
ダイナミクスを簡単に説明しています。

これは、一番最後に提示致しますね。

ここまでお付き合い頂き、
本当にありがとうございました。

心より感謝申し上げます。

ブログを読んだり、動画をご視聴頂いて
何か不明な点があれば、ブログの
お問い合わせ」から
ご質問頂けますと
幸いです。

最近は電話ですが、北田のセミナーの情報を
教えてくださいなどのお問い合わせも
出てきています。

そんなことも遠慮なくお申し付けくださいね。

また、お会いしましょう

明日はきっと幸せな一日
キーパーソン(母親)の変化で何が起こるのか

変化は起こすのではなく・・・

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うつ病の治療カウンセリング:診断面接の在り方

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病治療のカウンセリング
:診断面接」と題して北田心理相談室で実際に
行っている認知行動療法を駆使した復職支援
プログラムの導入前の重要なチェック
ポイントについてお話します。

大前提としては、ほぼ治療面接が仕上がっており
復職を視野に入れた取り組みが始まる前に
当事者の意思確認とともに検討します。

端的に言うと、認知行動療法が適しているか
どうかを診断面接において判断するということ
になります。

私の場合は、誰でも認知行動療法でいく訳では
ありません。

気を付けなければならないのは、
認知行動療法によりかえって無意識が
溢れ出し収拾がつかなくなる方もいるので
患者様の状態をしっかりと冷静に吟味することが
必要となります。

そこで、2回から3回の診断面接が
必要となります。

チェックポイントは以下の通りです。

①「知的な能力」の有無

眼の前の状況をしっかりと受け取れているかは、
知的な理解力にかかっています。

②「言語化する能力」の有無

自分の想いや事実を言葉を使って表現する力が
ないと相手には伝わりません。
北田の認知行動療法では、
”見える化”のプロセスと呼んでおり
とても重要な能力となります。

③「自己観察する能力」の有無

例えば、調子の良い自分と悪い自分との違いは
どこにあるのかなどを自分の言葉で表現出来るには
自分自身を観察出来るだけの力が根底に必要となります。
常に自己観察の課題は出るので、この力は不可欠です。

知的で言語化する力の総合体とも取れますが、
ここではあえて分けて表現しておきます。

④「プログラム実施に向けた土台作り」の可否

心のベースラインを引き上げるための
3大ワーク(光・ゆっくり・ゆるむ)
じっくりと積み重ねることが出来ないようでは
復職プログラムを成し遂げる力は期待できません。

⑤「治療契約」の締結

④まで順調に進んだとしても、
この段階が達成できないとプログラムの
枠組みが安定しないので、すべて上滑りします。
内容的には、月何回、実施時間の固定などを
図ります。

毎回毎回「ホームワーク」という宿題が出ます
ので、これに取り組む意志確認も必要となります。

最終的にはカウンセリングの構造自体が、
相談者がイニシアチブをとる形となるので
治療契約の中で、相談者とカウンセラーとの間に
齟齬が生じないように、治療契約という形で
強い枠を作ってしまいます。

始める前から、覚悟がないと認知行動療法による
復職プログラムは機能しません。

それだけに、動き始めると丁寧な基礎作りが
時間の経過と共にプログラム自体の効果に相乗され
加速感が出ていきます。

本日は、「うつ病治療のカウンセリング
:診断面接」というテーマで北田心理相談室で
実際に行っている認知行動療法を駆使した復職
プログラムの導入前の重要なチェックポイントに
ついて綴りました。

認知行動療法が適しているかどうかを
診断面接において判断するだけではなく、
実は安定する枠組みを作ることで
相談者(患者様)を守りながら
ゴールに向かうことが
可能となる優れたプログラムと言えます。

ここまでお付き合い頂きまして
ありがとうございました。

如何でしたか?

何か分からないことや疑問点があれば、
本ブログの「お問い合わせ」からどうぞ。

ここで、北田心理相談室に関しての
質問や予約に関してのご相談も
お受けいたします。

また、お会いしましょう

明日はきっと幸せな一日

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ひきこもり脱出の鍵は?

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「ひきこもり脱出の鍵は?」と
題して北田心理相談室で実際に行っている
認知行動療法を応用した「ひきこもり」を抱える
家族支援の実際の入口の部分をお話します。

私は東京新宿と大阪上本町で開業しながら、
うつ病などの心の病の患者さんやご家族だけで
なくひきこもりを抱えた御家族の支援
(カウンセリング)や講演活動を
行政機関などのオーダーを
受けて10年以上継続して
おります。

もちろん個人的なオーダーによる
ものもあります。

例えば、三重県津市で8年間続いている
当事者家族の会「親の会・月例会」などは
元は三重県立心の健康センターで行われていた
「ひきこもりの家族教室」で北田の講演を聞いた
受講生が自主的に立ち上げられたものです。

その会を立ち上げるにあたって尽力頂いた方の
40になる息子さんは(当時)就業が出来る
ようになって、最終的には家族が欲しい
という現実的な課題を掲げるように
なりました。

現在は、自分でそのことに向き合いたい
という想いから月例会には参加されま
せんが自分なりの歩みを進められています。

北田心理相談室で対応している御家族にも
長引くひきこもりから生還された若者もたくさん
います。

残念ながら、道半ばで諦める選択をされる
家族もたくさん見てきました。

脱出に成功された御家族及び当事者を見ていると・・・

「引きこもり脱出の鍵は」・・・
実は大変身近なところにあることに気付きます。

皆さんは意外な顔をされますが、
事実そうなんです。

私のやり方は極めてシンプルです。
難しいものではありません。
むしろ、簡単すぎて
継続が困難になられます。

人間の弱さや欲が邪魔することも多いのです。

以下が私の講演で強調する支援に際して
学んで頂きたいポイントです。

①『なくした物より、今あるものを大切にする』

・・・今ある最大のリソース(活用できるもの)は
「生きている」ということです。
✩心の底からその事に気付き始めると、
ご両親の目の色が変わります。

②『悪者探しをやめる』

・たったこれだけで自分の心が穏やかになります。
・自分の責任だと背負い込むことも何ら解決に
つながりません
・口から良いことも悪いことも出すことが
「吐く」だけれど、マイナスを言わなくなり
プラスの良い点に焦点が集中すると
「叶う」になります
(悪いことを言うな!ではなく、見え方が変わると
違うものが見え出します)

③『視点を変えれば光が見えます』

・講演やカウンセリングで実際の体験を
されることで気づきや発見が”もたらされます”
「変化は起こる・起こすのではありません」・・・
ここが他の支援者と大きな違いです。

④『当事者に求めるのではなく、自分(親)の在り方が問われている』

変わるのはあなた方です!
親なんです!

家族のキーパーソンが、落ち着くと変化は
当事者に必ず出現します。

⑤そのためにズバリこの言葉です

『緩やかな流れの乗れば、見えないことが見えてくる』

⑥『小さな変化を大切にする』

心身ともに緩むと、気付きが増し
継続力の下支えをしてくれます。

⑦『光をあびる・ゆっくりのリズム形成・心身の余計な力を抜く』

✩”落ち着け”というカウンセラーは多いです。

✩しかし、落ち着くための方法をきっちりと
提示できる人は今までお会いしたことは
ありません。このあたりは
下の北田のYouTube動画
ご確認下さい。

⑧『先を急がない!』

ある方は、この流れに入ることを
”欲望の回路”に入ると表現されます。
ここに大きな落とし穴があり、焦りのために
挫折してしまうのです。

それを少しでも防ぐための
仕掛けが次の言葉です。

⑨『一喜一憂しない』

✩目の前で起こっていることを、知らん顔して”つぶさに”観察する。
✩観察した内容を、記録することで冷静に振り返る時間が確保できます。

⑩『調子の乗らない!』

今回提供する動画以外のなかで、”Hさんの
戒め”というものがあります。
そのなかでは、脱出に成功された母親が語る
ご自身の体験から出てきた言葉です。
私は臨床心理士の指導にも、
使わせて頂いています。

以上がひきこもり脱出のための鍵となる鬼十則、
いや”仏の柔則”です。

ここまでお付き合い頂き、
大変ありがとうございました。

如何でしたか?

もしご質問などありましたら、
このブログの「お問い合わせ」から
ご対応ください。
またお会いしましょう!

明日はきっと幸せな一日

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うつ病の治療カウンセリング:認知行動療法と復職プログラム①

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病治療のカウンセリング
:認知行動療法と復職プログラム①」と
題して北田心理相談室で実際に行っている
認知行動療法を応用した復職支援の実際を
お話します。

私は東京新宿と大阪上本町で
開業しながら、200人から1000人を
超える従業員数を持つ法人さんを対象
職場の心の相談室の臨床心理士として
メンタルヘルスの相談業務と組織の
マネジメントを契約という形で担当しています。

そこで、数多くの復職支援を現場の実情に
合わせて行ってきました。

ときには、安全衛生委員会にて組織に必要な
安全配慮義務に関わるコンプライアンスについて
講演することもあります。

復職の内規づくりからはじめて就業規則に付記する
ところまでもお手伝いをさせて頂いています。

今日はその中でも、①初回面接での対応について
実践での内容を語ります。

以下が北田心理相談室での
初回面接での要となるポイントです。

❶「よくぞ来られました」というねぎらいの言葉

・・・何気ない言葉に魂が思いが表現されます

❷「繰り返される反復の歴史」に関してのチェック

来談の契機となった症状の事実について、
反復性を読み取る・・・ここをしっかりと把握が出来ない
ようでは復職支援は上滑りします

❸うつ病治療の3本柱に対して

心理教育を丁寧に実施する
・・・休養・薬物・カウンセリング・環境調整

❹症状回復の道のり・メカニズムを説明する

:らせん状の回復や回復機序(プロセス)

❺光のワーク・ゆっくりのリズム形成の

重要性を実感させる

❻従来の考え方+新しい物の見方

<変えるのではなく付加する>という
人生に対する新しい枠組みを獲得できる
というメリットを教育していく。
・・・再発防止につながっていく

これらが初回面接時の押さえるべき項目ですが、
実際はその人の現状にスライドさせながら、
場合によっては2回、3回に分割して
対応することもあります。

東京新宿・大阪上本町の北田相談室では
単に症状を聴くだけで終わるカウンセリングや、
行動させることに比重が置かれたアプローチとは
一線を画しています。

上記の内容で、無意識的な葛藤に対する処理も
含めて心理教育を繰り返し実施していくことで
復職支援プログラムの精度が高まっていくのです。

一番大切なのは、ゴールに到達することで何が見えるのか
何が獲得できるのかということを明確にすることです。

「単に復職が出来る」ことだけに焦点を当てていると
特に慢性のうつ病の方には、ハードルが高くなり
手応えが得られにくくなります

「変えろ」と言われても、「変えられない」から
ここに来ているんだ!・・・という本末転倒な会話に
なってしまう。・・・・これって意外とホント多い
のですよ。

この本音は、多数のドクターやカウンセラーを
ショッピングして最終に北田のところに
たどり着いた人が開口一番に
漏らす言葉です。

今日は、「うつ病治療のカウンセリング
:認知行動療法と復職プログラム①」と
題して北田心理相談室で実際に行っている
認知行動療法を応用した復職支援の実際を
の初回面接編を綴りました。

やや専門的になったことは否めません。

分かりにくいところやもう少しお知りに
なりたいことがあれば、遠慮なく本ブログの
お問い合わせ」から質問して下さい。

先日も電話で、本ブログの読者で名古屋在住の方の
質問を受けていました。

一人で悩まないで、誰かに相談することで
気分が一時的にであれ晴れるかもしれませんよ。

私で良かったら、どうぞお力にならせて下さい。

もちろん北田心理相談室への
お申し込みも大歓迎です。
これも「お問い合わせ」からお願いします。

ここまでお付き合い頂き、感謝です。
ありがとうございました。

また、お会いしましょう

明日もきっと幸せな一日

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うつ病治療におけるカウンセリング:認知行動療法とは

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東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病治療におけるカウンセリング
:認知行動療法とは」と題してお話します。

他の心理療法とは違って、
認知行動療法は「パーソナリティー
(人格)の変容を促すこと」を目的としない
ことから”対処療法”であると専門外の方より非難
されることもあります。

しかし実際は、腕のあるカウンセラーが
取り組むと副次的ではありますが、
人格の変容は結果として
もたらされます。

むしろこれが起こることで。
うつ病の再発防止の歯止めが
掛かるのです。

専門家の中でも、
「何か行動させることで
治療していく」と誤解されている
ことも少なくありません。

人の情動(感情の動き・物事の捉え方)や
行動を数多くある「行動理論」に
基づいて変容させることが
認知行動療法であると
説明できます。

現在は多様な変化を遂げている心理療法です。

治療的な効果を確かめながら
技法を開発してきました

これがなぜ、大発展を遂げたのかというと
①実証的なデータの基づく理論であること

②方法が明確で、多様性に富むということ
(アプローチが多数用意されている)

③問題や症状に応じて、技法を自由に変化させる
ことが可能である

④治療者によって、方法論が大きく違わない

⑤時間とコストが大幅に節約できることで
患者様に与える負担が少なくてすみます

端的に申し上げますと物事に対する捉え方に
変化を与えるものであると言えます。

その変化をもたらすアプローチの
総合パッケージが認知行動療法です。

1960年頃発展した行動療法に、
1990年頃に認知療法と呼ばれる技法が付加された
ものが認知行動療法なのです。

特に近年短時間で大きな効果が得られることが
証明され、欧米のみならずうつ病治療の
世界標準になっています。

人格障害や統合失調症などにも
有効な手法であることもエビデンスが
(証拠がデータとして)示されています。

ただ。もてはやされてきたことから
生じる弊害も数多く見てきました。

初心者でもわかり易くプログラム化されている
ことからマニュアル頼みという現象が数多く
見受けられます。

実際、認知行動療法のプロは他の流派の考え方も
身に付けて、相互的な選択肢から
選び取る作業をしています。

既製のワークシートを
機械的に使うことはありません。

実のところは身に付けている技法のいくつかを
組み合わせながら、バッテリーを組むのです。

最近では、音叉を使用したアプローチや
脳の感覚統合を目的にした認知行動療法の
枠組みを超えたボーダレスな技を組み込んだ
技法まで登場しています。

北田の場合は、ワークシートを使うよりも
言葉の効果的なやり取りをする方が
治療カウンセリングに要する
回数と時間が時間が
短縮されます。

もちろん精神分析的な手法に
ゲシュタルト療法まで幅広く使える
ものは、何でも使う立場を
取っています。

患者様自身が自問しながら
答えを出していく過程が
入っている点も
他の心理療法と
大きく違う点です。

私は、患者様と一緒に
試行錯誤するプロセスが
自分の性格と考え方に合致して
おり、相手から学び合うことが出来る
点が気に入っています。

今日は、「うつ病治療におけるカウンセリング
:認知行動療法とは」と題して認知行動療法の
大枠について述べました。

次回は、認知行動療法を駆使した
復職支援プログラムの実際について
具体的に述べたいと思います。

ここまでお付き合い頂き、
有難うございました。

本日の内容で質問などありましたら、
本ブログの「お問い合わせ」から
お申し込み下さい。

また、お会いしましょう!

明日はきっと幸せな一日

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うつ病の診断:医師はどうやって判断するのか

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病の診断:医師は
どうやって判断するのか」と題して
お話します。

日本では、すべての疾病(病気)について
ICDという国際疾病分類に基づいて医師が診断を
下すことになっています。

これによって、客観性と普遍性を保つことが
出来ると言われています。

精神疾患、例えばうつ病の診断の際にも
患者さんの述べられたり、訴えられたりする
主観的な症状・・・精神症状・身体的な症状の
ほか、表情や仕草などの外的な変化も・・・
客観的な症状として捉えて、
ICDというガイドに沿って診断が下されます

ICDに基づく診断は、一般的に記述的診断
と言われています。

従来からの伝統的な精神科の診断にあたります。

ところが実際は、一部かどうかは判断出来ませんが
精神科医は、DSMと言われる精神疾患の診断
及び統計のためのマニュアルを使用しています。

DSMは外見的な兆候や問診のみで診断するため、
極めて表面的な診断になりやすいと言われています。

その結果、問診が浅くなり病気のヒストリーが
見落とされたり、抜け落ちていたりするなど
その後の治療に禍根を残すことが
生じることも必然的に起こります。

医師の著す書籍には、
一長一短があると書かれていますが
私自身はDSMよりICDを使うべきだと感じています。

しかし、これは所詮戯言にすぎません!
医師しか診断は下せないのです。

精神疾患は身体の疾患と比べて
単独の病名であるとは限りません。

ですから、複数で複合的な診断が下されることも
多いのでマニュアルのような簡易なもので
機械的な判断を下す現実に違和感を
正直感じてしまいます。

時間経過とともに病名が変化することも
あるだけに、この重要な診断が
機械的になされていると
するなら、

今まで本ブログで書いてきた
問診の甘さからくる誤薬や診断の
抜け落ちは当然の結果生じていると
思わざるをえません。

あるベテランの精神科医から、
ご指導頂いたお話ですが
「精神疾患は診断に時間がかかる
から・・・」

だから、暫定的な
「とりあえずの診断」を行い
治療を行いながら、経過を見て
改めて診断し直すことで「確定診断」が出る
こともそう珍しいことではないとお伺いしました。

時として、確定診断まで10年を超えるものまで
あるということには、正直ビックリです。

分かりやすく言えば、うつ病が躁うつ病だった
ということはよく起こることだそうです。

専門的には、「うつ病エピソード」が
確定診断時には「双極性感情障害」だったと
記述できます。

ですから、暫定診断時からの抗うつ剤の使用は
臨床現場で数々の弊害を見るに付け、
リスクの高いものであると
感じています。

うつをはじめとして心の病が、
なかなか治らない貴方には、
セカンドオピニオンをお勧めします。

その際のお医者様の選び方のポイントや、
お伝えしなければならない情報は、
アドバイスいたします。

お知りになりたいことや質問があれば、
お答えしますので、本ブログの
お問い合わせ」からどうぞ。

今日は、「うつ病の診断:医師はどうやって
判断するのか」と題して気の向くままに綴りました。
あるベテラン医師の話も言及しましたが、
この方は、お名前は伏せておきますが
その世界では、有名な方です。

それだけに、この言葉が意味するものは
大きいものがあります。

なかなか治らないあなた、一度本ブログを
じっくりと読んでください。

貴方が知らない世界が、
そこには広がっています。

ここまでお付き合い頂き、感謝です。

またお会いしましょう

明日は、きっと幸せな一日

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自分の心の痛みに向き合うと:55年間封印していたもの

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東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「自分の心の痛みに向き合うと
と題して北田自身のある体験について
お話します。

ブログもこれが40本目にあたります。
この節目に自分の心の内面を語ります。

皆さんは私の性格を「どのように思いますか」

色々な人から、自信家とか積極的だと
言われることが多いですが、実は私自身は
極めて自信がありません。

そんなことを言っても、
今では誰も中々信じてくれません。

「行列のできる臨床心理士」、
「のべ5万人を元気にさせたカウンセラー」など
と言われていますが、実のところ私にはそういう実態が
あるのです。

特に、「愛情面で自信がない」
・「愛されている実感がない」のです。

これは最近とみに身体症状に強く現れていました。
何でもない場面で左手がふるえるのです。
何か知らないけれど、ビビっているのです。

断っておきますが、
何か病気がある訳ではありません。
家族に大きな悩みがあるわけでもありません。

身体症状以外の面では、
自分の中の自信のなさが
認められたい・褒められたい願望に結びつき
とことん自分を追い込んでしまうところがあります。

自分がこういう人間だからこそ、
燃え尽きの心理について説明するのは
極めて得意です。

多様な職種の対人援助職の方がお勤めに
なっている機関からオーダーされて
燃え尽きの研修をさせて頂くことも
多くなっています。

実はこれからお話をする体験をしてから、
私の研修・セミナーや講演スタイルは一変しました。

かってお話していた心に関する内容が
余りにも表面的で稚拙、陳腐にさえ思えます。

その体験とは:ずばり「実母と55年ぶりに再会した
ことです。

”母をたずねて三千里”ではないですが、
今まで物心ついた時から強く抱いていた想い、
「僕の母親って?」を長い間封印していました。

実のところ、実母の物は写真1枚も残さず
消されていました。

そんな状況下ですので
育ての母親のこともありましたし、
私自身を守ってくれた祖母が鍵となる
人物であることにもうっすら気付いて
いましたので、その真実に向き合うことが
正直怖くて避けていました。

でも思い返せば、嫁の乳房を頬張る我が子に
不思議な想いを抱いていたのです。
あれって、嫉妬といえばピッタリ!
くる感覚です。
「羨ましい」・・・これが僕の真実なんです。

これに向き合うことが
今までは出来なかったんです。

実母は、私の父というよりも祖母に離縁されて
実家に戻されたのが真相のようでした。

でも母は一切そのことに触れず、
ただただ会えて良かったと感激の涙を
流していました。

私はといえば、「ご対面!」という実感もなく
ただただ、「この人がお母さんかー」という無機質な
気持ちでたたずんでました。

実母には、「父や祖母を許してあげてください!」
とだけお願いするのがやっとでした。
少し間を置いて彼女が深くうなづいたときに、
やっと一筋の涙が私の頬をつたいました。

まさにこの時、彼女は離れていても僕を深く愛して
いたと確信できたのです。

母と子が時間空間を飛び越えてつながった
と実感できた瞬間でした。

父親と離別後は、
すぐに再婚したと
成人後に父親の妹から
聞きましたが・・・・・

事実は6年間実家で過ごし、
連れ子のある方と再婚したそうです。
母は、私の名前(姓)が変わったと聞かされた
そうです。

産んだ子は、「義夫だけや」と言われて
何か不思議な気持ちになりました。

20年前に、嫁から「お母さんに会いに
行ったらわー」・・・なんて提案された
こともありましたが当時の僕は、
怖くていけませんでした。

私の仕事は、人の痛みに向かう作業に
同行させて頂くことです。

そんな仕事をしている人間が、
自分の問題を棚上げしているには
もう限界が来ていたのかもしれません。

それでは立ち行かないことが
症状として教えてくれていたように思います。

この体験によって、私が得たものは図りしれません。

特に自信という言葉だけでは片付けることが
出来ない”存在の意味”を感じました。

「居てて良いんや」・・・北田、ウソやろう!と
言われそうですが、本当にそのように
今思えるのです。

対面の翌日は三重県尾鷲市で講演会、
29日は新宿溝口クリニックにてメンタルヘルス
のセミナーを担当しました。

新宿では二女が、受付と動画撮影を
担当してくれましたが、両日ともに見られている
ことを気にすることなく自然な自分で対応
出来ていることに驚いています。

無理することなく、自然な姿が手に入ったとまでは
言えませんが、お陰様で確実に肩の力が抜けたと
思います。

祖母が、僕の6年間通っていた小学校で
かって先生をしていたことや
小学校3年生時の担任
の実家と関係があった
なんて聞くと・・・

人生には偶然はなく、すべて必然!である
というユングの言葉にぶち当たります。

「北田義夫という人間に、
必要なことが起こっていたんや」と思うと
今までの人生に光が射し込みそうです。

そう言えばここ2ヶ月ほどの間に
今まで会うことがなかったヒーラーと呼ばれたり
特殊な能力を持った人との出会いが相次ぎました。

実母の話をすると、「是非、会いに行ったほうが良いよ」
「貴方の誕生日です」と次々に後押しする発言が
続きました。

メンターの三宅巧一さんからは、
「左手のふるえが止まるよ」と言われました。

こうした方との色々な出会いと後押しにより
今までの自分から脱皮し、一味も二味も違う自分に
生まれ変われる予感です。

本ブログは、決して自虐ネタではありません。

むしろ、これからをより良く生きるために足跡を
残したいと思いました。

ここまでお付き合い頂き、有難うございました。

今、左手を見ると少し震えが治まっています。

皆さん、ありがとうございました。
これからも宜しくお願いします。

明日もきっと幸せな一日

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うつ病など、心の病になる人とならない人の違いは

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病など、心の病になる人とならない人の違いは
と題して
同じ環境で生活していても
心の病に陥る人と
陥らない人との
違いはどこに
あるのかについて語ります。。

特に今回は物事の捉え方と考え方を
修正するというポイントをお伝えする。
セミナーについて、紹介します。

このセミナーでは、
再発防止のポイントや
北田心理相談室で行っている
心理総合アプローチについても
皆様には楽しく分かりやすくお伝えします。

お悩みの方、興味のある方をはじめ
自分を持て余していると感じている人は
このブログの「お問い合わせ」から、質問などを
お寄せください。

「うつ病など、心の病になる人とならない人の違いは」どこにあるのか

これは”生きづらさ”を感じている
当事者には、切実な問題です。

以下は、私がよく遭遇するお話です。
うつ病など、心の病を抱えられた方の多くに
見られるエピソードです。

ある健康雑誌に、「うつ病などに罹る人は
生真面目である!」と書いてあったと実に
嬉しそうに語られることが多いのです。

これって、この病の本質を語っている
ように思えます。

うつ病などの心の病いによって、
その人自身が自分のことを価値がない
と感じている、サボっていると見られている
のではないかと常々心配していることが象徴されて
います。

休んでいることや
今までのように十分動けていない
状況から生じる罪悪感や自己否定の感情
に翻弄されて無意識的に自分に対する評価や
価値までも押し下げてしまう事態を表しています。

だから、私にそのことを訴えて
ついには「そうなんですか?」と
保証を求めてこられるのです。

さあ、ここで今回のセミナーの内容を
綴ります。

病いに陥る方の多くは、

①「心と頭がいっぱい」

・いっぱい詰まっていて空きスペースがない。
・余裕がない、心の余白がない状態

②「頭がビジー」

・やりたい事とやらなければならない事が
一緒になっていて区別できない。
・だからいつも忙しいので、焦り始める
・柔軟な思考ができなくなる
・頭と心の状態は混線している感じ

③「自分のルールやペースが守れない」

・自分が見えなくなる、忘れる
・等身大の自分が分からなくなる

④「自分を超えた無理をしている」

・人は能力以上のことはできない
・出来るかもしれない!という幻想
・本来の自分のデザインが乱れて、人真似のデザインに向かう
・他者のものがやたらと眩しく見える
というような特徴が見られます。

さわりの部分を軽く掲げましたが、
肝心なのはそれを解決するする方法を
掲げないと意味がないのです。

北田が主宰する実践家族会では、
「このことに気付くと・・・」と題して
病に陥りやすい考え方から陥りにくい考え方に
勝手にシフトしていく仕掛けや仕組みについても言及しています。

もし、関心がおありでしたらお問い合わせください。

*北田への直接のお申し込みは、
本ブログの「お問い合わせ」からでOKです。

特に、生きづらさを抱えた人は是非お越し下さい。
変えるのではなく、勝手に変わっていく
仕組みや考え方が手に入ります。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

今日は三重県教育委員会のご依頼で、
尾鷲市の潮南中学校の教職員の
方々にメンタルヘルスのお話をさせて頂いて
先ほど帰宅しました。

先生方はいつも一生懸命です。
でも一歩間違えると、先生方自らが
メンタルヘルスの不全に陥ります。

誰でも心の病に陥る時代です。
それだけに、陥る人と陥らない人との違いを
知っておくことは、全ての人にとって重要です。

如何でしたか。

ここまでお付き合い頂き感謝です。

またお会いしましょう!

明日はきっと幸せな一日

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うつ病の原因ははっきりしていない!

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こんにちは

東京新橋・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病の原因は
はっきりしていない!」と題して
うつ病の原因について語ります。

「セロトニン」や「ノルアドレン」という言葉を
聞かれたことはあると思います。

これらは、脳の中で感情をコントロールしている
物質にあたります。

このバランスが崩れた時に、うつ病になると
言われていますが、実際は詳しいことは
明確でなくわかっていません。

すなわち、うつ病の原因は
はっきりとしていないのです!

この神経伝達物質のバランスが
崩れるときは、本来60年で使う電池を使い切って
充電が必要になる状態と説明することが出来ます。

今後新たな研究により明確にされると思いますが
発症するメカニズムもまだ定かではありません。

これを明確に説明する妨げになっているのは、
元々の性格や考え方、或いは置かれている
環境により同じ環境条件下でも
発症する人としない人に
分かれる事実です。

人間関係などの精神的なストレスが
大きく関与していると明言する人もいますが
実際は、これのみが原因だとは考えにくいのです。

摂取する栄養素により、うつ病が発症する
こともあります。

北田は、糖質を制限することでうつ病が
改善されるケースを山ほど見てきています。

ある栄養素を過剰に摂ってしまうこと、
ある栄養素が反対に不足することで
うつ病が発生することもしばしば
あります。

私の実感では、うつ病の原因は
一つの原因ではなく
複合的に絡み合って
構成されていると
思われます。

天候、そして温度や気圧の変化という要因によっても
うつ病が誘発されることもありますので、
一言で片付けれるほど
単純なものではない
のです。

ここでは、うつ病は1つの原因のみで発症すること
はないとだけ明言しておきます。

だからこそ、うつ病という診断を受けていても
私は丁寧に自分で問診をしていきます。

自分の耳や目で確かめながら、「パズル」なるものを
納得感を持って組み立てていくのです。

今日は、「うつ病の原因は
はっきりしていない!」と題して
綴りました。

それだけに原因を広く求めることで、
アンテナを立てていくことが
求められます。

だから、早期の治療と問診の質の向上こそが
うつ病に対する治療の質を上げることになります。
治療期間の短縮化が可能となるのです。

ここまでお付き合い頂き感謝です。

また、お会いしましょう!

明日はきっと幸せな一日

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うつ病と痛みの関係は以外に知られていません!

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こんにちは

東京新宿・大阪上本町で
北田心理相談室を主宰しています。
うつ病・ひきこもり専門の臨床心理士
の北田義夫です。

今日は、「うつ病と痛みの関係は
以外に知られていません!」と題して
うつ病と痛みの関係について説明します。

うつ病の症状として身体に「痛み」が
出ることは、残念ながら知られていません。

ところが、私が担当するカウンセリングの現場では
「痛み」について丁寧な問診をすることで「痛み」が
話題に上がることは、珍しいことではありません。

うつ病に関わる患者様の多くは、
「痛み」があっても、これは主治医に相談すべきこと
ではないと考えていることが多いのが現実です。

ひどい人になると痛みのために、
歩けなくなった人もカウンセリングしてきました。

初回面接で、車椅子で来所される人もいるのです。

ところが初回面接で、
落ち着きを取り戻されると
2回目から自分の足で来所することも
出来るようになります。

口の周りの痛みを伴う違和感から、
会話をすることが出来なくなり
口実筆記で対応したこともありました。

そんな人も、しっかりと気持ちを
受け止めさせて頂くことで
痛みの緩和が進みだすと、

うつ病の症状が改善されることもしばしばあります。

ということは逆を考えますと、
「痛み」については、まず丁寧に聞き取ることが
大変重要です。

「痛み」に付いて対応を間違えると、
後々うつ病の状態が進行し、
気持ちの落ち込みが
激しくなります。

”考えがまとまらない”・”集中出来ない”など
「生活の質を低下」させるエピソードを訴える事と
なります。

「痛み」→「気分の落ち込み」・
「生活の質の低下」→「うつ病の悪化」
という悪循環が生じていきます。

この事実を知っているだけで、
ご自身の対応の幅が
広がります。

うつ病は、誰もが罹る可能性がある病気ですが、
その原因も多様で、明確な決め手となる
答えは残念ながらありません。

それだけに、うつ病と診断された方は
「痛み」にもしっかりとアンテナを
立てた対応が必要です。

臨床現場では「痛み」は見逃されていることが
多いのが実感です。

最後に、うつ病に関して私が経験した
部位別の痛みについて参考までに
挙げておきます。

①首の痛み

身体の治療をする施術家は、
「頸部うつ」として明確に
このことを述べています。
首の違和感は結構つきものです。
コリや重量感は多くの人が口にします。

②頭痛

鈍痛の他、バットで殴られた感じ
という強い痛みを訴える人もいます。
痛みの強さは個人差があります。

③肩・背中・胸の痛み

締め付けられ感やコリによる痛み・
慢性痛などもあります。

息苦しくなりパニックが生じることも
あります。

④胃痛

引きちぎられる感じや重量感を
訴える人もあります。

このことで、吐き気が生じることもあり
得体の知れない恐怖を訴える人さえも
あります。

⑤手・足

「痛み」で手足が動かない・強い痛みまでは到らないが
足のムズムズした感じが違和感を生じさせるケースも
あります。

⑥その他

痛みの症状は、身体が語る「コトバ」です。
その人の課題を象徴的に語っているケースもあり
⑤までの範疇では表現できないものもあります。

「痛み」についてはうつ病の方は特に注意して
見て欲しいと思います。

うつ病の中には、身体症状が中心となるうつ病も
ありますので、決して「痛み」を軽視せず
医療機関では医師にお話しましょう。

これも早期回復の決め手です。

ここまでのことで質問やご相談のある方は、
「お問い合わせ」からお申し込み頂き
ご相談下さい。

今日は、「うつ病と痛みの関係は
以外に知られていません!」と題して
うつ病と痛みの関係について説明しました。

ここまで、お付き合い頂き、
ありがとうございました。

ではまたお会いしましょう!

明日はきっと幸せな一日

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